上棟

2003年12月6日
 「上棟式とは、棟木を上げ建物の骨格の完成を祝い建物の守護神である屋舟久々遅大神(やふねくくちのおおかみ)、屋舟豊宇気姐大神(やふねとようけのひめのおおかみ)を祀って建物の永遠の加護をお祈りする儀式です。現在は棟梁が神主に代わって進行します。」・・以上、Sさんからもらった上棟式に関する資料からでした。
 

 と、いうわけでかねてからの予定通りに上棟の日を迎えることができました。前日までは晴れていたのですが予報では以前から雨とのことです。地盤調査といい地鎮祭といい、なにかと雨にたたられ続けご丁寧に上棟式もかぁ?と半ばヤケになっていましたが幸いこの日は予報が外れなんとか雨は降らずに済みました。

 上棟式については最近ではやらないことも多いようですが、Sさんによれば東日本ハウスいわき支店では70%の施主が行っているとのことです。ちなみに20%の方は餅まきまでするそうです。私達も上棟式をするかどうかで悩みましたが、Sさんは上棟式は棟梁との顔合わせと職人さん達との親睦をはかる意味合いもあるといいますし餅まきまではやらずとも小宴会程度で行うことにしました。
 ちなみ上棟式は建物で一番高い所の棟木が上がるときに行われるそうです。ということで2×4工法の別メーカーで建てた実姉夫婦は上棟式は無かったそうです。

 この日初めてO棟梁とお会いしました。実は当初は別の棟梁が担当する予定だったのですが種々のやむを得ない事情で土壇場で担当が代わったのです。このことに関しては数日前にSさんから詫びと共に申し入れと相談がありました。事情を聞くと確かにやむない理由ですし、幸いにというべきかまだ木工事着工前だったこともあり途中で代わるよりはいいしクオリティが確保できるのであれば・・ということで了承しました。なので当初担当予定だったW棟梁は本当に名前を拝見しただけのご縁となってしまいました。私の住む同じ小名浜地区内の棟梁と伺っていたので残念ではありました。
 O棟梁は東日本ハウスの職人で組織される「東友会」の中では比較的若手と聞いていました。話してみた印象では話しやすそうな感じなのでまずは安心しました。とにかくこれからO棟梁に頼るしかありません。

一昨日の朝までは床しかなかったのにほとんど家の骨格ができあがっています。ついでに大きな垂れ幕までついてます(笑)。

中に入るとリビングになるところに小さな祭壇が設けられていました。ここに私達が用意したお供え物を並べます。床のパネルは全てビニールシートで養生されていますがその上に青いシートを敷いて宴席が設けられました。
 ちなみにこの祭壇が作られているところがリビング階段の登り口になります。

用意したものは;
米(5合)、酒(一升)、鏡餅(一升どり、四方餅)、魚(鯛2尾)、乾物(スルメ、昆布)、野菜(大根、茄子、胡瓜)、果物(バナナ、柿、リンゴ)、水、鰹節、塩
 これらの他、半紙(10枚位)、コップ(乾杯用)などが必要でした。


四方餅です。家の四隅に置いておき、儀式の最中に棟梁と共に各々に塩と鰹節を供え、水・酒をまいて清めました(四方がためというらしいです)。
 
儀式のやりかたはその地方ごとに異なるようです。Webでみると塩を盛るところもあるようですし。

 儀式のあとリビングにシートを敷き、現場の資材を使って即席の宴席が作られ私の挨拶と乾杯の音頭で宴会が始まりました。職人さん方とは初対面ですから始めのうちはお互い緊張しちょっとぎくしゃくしてしまいましたが、少しずつなじんできてお話も進むようにはなりました。職人さん方との親睦というこの日の目的はそこそこ果たせたかなと思います。これで現場にも顔を出しやすくなりましたし、遠慮せずにできるだけ顔をだそうと思います。・・・とはいっても土曜日の午後くらいしかチャンスがないんですが。
 

 蛇足ですが、即席の宴席ではテーブルに東日本ハウスが誇る(?)新木造システムに使われるパネルが、座席に床に敷き詰められた断熱材が使われました。この断熱材の座席に座るとおしりがとても温かく、その威力が実感できました。

2003年12月7日
 前日は上棟式だったこともあってじっくりと家の中を見て回ることができませんでしたから、休日のこの日に改めて現場に行ってみました。

北側の間口から。私の車がジャマですが。道路からかなり奥まった所に建ってるのが判ります。

家の裏にある位置指定道路から。足場とシートのため全体像がつかみづらいです。前日から強風が吹き荒れていたのでシートがずれてしまっています。

玄関から入ってすぐ左手を撮りました。筋交いは仮止めのようです。ハシゴがかかっているのがリビング階段になる所です。その奥がキッチン・茶の間、写真右が小納戸、左がリビングになります。
 下は玄関ホールから書斎・書斎リビングを撮ったものです。ちょうど青いシートが廊下になります。




リビングの南面です。仮筋交いが入っているのが元の出窓、今はテレビスペースになるところです。その両脇に幅1mの窓がつきます。柱の間に配置される新木造システムのパネルの様子がよく判ります。

上は階段のところの梁です。ここには集成材が使われています。右は和室入り口の天井部分ですがバネをかませた留め具が使われています。中央に少しだけ見える柱は真壁では見える柱なので紙で養生されています。

上の写真の下側です。ちょっと判りづらいですが柱が養生されています。

足場の階段を上って2階部分へ。足場は結構揺れるのに驚きました。写真はバルコニーになるところですが、今はまだ柱が立っているだけです。

茶の間の上の屋根裏になるところです。Sさんが大きなスペースができているのに驚かないで下さいと言っていたところです。確かに楽に1部屋できてしまうくらいのスペースでした。ここに急勾配で屋根ができて太陽電池パネルが載ります。屋根の勾配具合も判ります。
 その屋根裏スペースを利用した寝室の押入です。(仮筋交いが入っていますが)


寝室の図面


 この段階までくると家の大きさや各部屋の大きさが実感できます。家の端から端まで歩いてみると思っていたより大きいというのが実感です。またいえるのは檜の柱(4面背割り入り)がとても綺麗なことと、家全体に檜のいい香りが漂っていて、木の良さを再認識できることです。